股関節の病気

003:ペルテス病

小児期の大腿骨頭への血行が何らかの原因(原因不明)で止まり一時的に骨頭壊死がおこる病気です。壊死後は骨の強度が極端に弱くなり放置しておくと骨頭が潰され変形が生じることもあります。
主に3~12歳くらいの身長が低く活発な男の子に多く発症し特に4~9歳に多くみられます。男女比を比べると男の子が5倍程高いことが特徴であり、ほとんどの場合片足に多く発症し時に両足におこるケースもあります。そしてペルテス病の大きな特徴は血行の回復がおこり骨頭が修復され自然治癒がおこることです。しかし発症から修復が終わるまで約3~5年かかりその期間中にしっかり治療を行わないと変形性股関節症を引き起こしたりします。その為早期発見、早期治療が大切です。

●症状
初期症状として足を引きずって歩く(跛行)ことが多く、痛みは股関節や太もも、膝に生じ特に太もも~膝前面にかけての痛みが多くみられています。また股関節の動きも悪くなり痛みのない足と比べて外に広げにくい、内に捻りにくいなどの症状もあります。
症状の進行は下記の4つに分けられます。
1,滑膜炎期
  極めて初期の段階でありレントゲン写真ではわずかな変化しかない時期。
  MRIや超音波では変化がわかる。
2,壊死期(硬化期)
  骨頭は壊死により成長が停止あるいは扁平化して硬化する。
  この時期が最も骨の強度が弱く潰れやすい時期で6ヶ月~約1年かかる。
3,分節期
  血行の再開により壊死した骨が吸収され新しい骨に徐々に置き換わる時期。
  この時期は1~2年続くが荷重部が新しい骨になれば潰れる危険性は少なくなる。
4,修復期
  修復が完了するまでの時期で骨が潰れることはない。その為この時期に治療を行っても効果は期待できない。
  発症してから分節期初めまでの1年~1年6ヶ月は最も骨頭が潰れやすい時期にあたりこの時期にどれだけ負荷を抑えられる
  かがポイントとなる。

●治療
治療は股関節の負担を軽くするため装具をつけて経過をみていきます。発症年齢が低いほど予後が良いとされており発症年齢が高い子どもや骨頭が悪い状態にあれば手術を行うこともあります。はじめに書いたように治療を怠ると後遺症を招いてしまう病気です。そうならないためにも壊死が起こっている時期にどれだけ股関節に負荷をかけないことが重要になります。

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