股関節の病気

006:大腿骨頭壊死症

大腿骨頭壊死症は原因がはっきりしている症候性と原因がはっきりしていない特発性にわけられます。

A.症候性大腿骨頭壊死症
原因は大きく4つに分類されます。
1,外傷性
大腿骨頸部骨折後に起こることが最も多く、骨折による血流遮断が原因とされています。その他外傷性股関節脱臼後
にも起こります。
2,閉塞性(減圧性)
ダイバーなどにみられる潜函病が原因で起こる。
3,放射線照射後
子宮がんや骨盤内悪性腫瘍の治療で放射線治療を行った時に発生する。
4,手術後(医原性)
大腿骨頭すべり症や骨頭腫瘍など骨頭付近の手術をした際に血管損傷がおきて発生することもある。

B.特発性大腿骨頭壊死症
はっきりとした原因が判明しておらず国の難病に指定されている疾患です。大腿骨頭の一部が血流低下により壊死した状態になり骨頭が潰れます。両足の発生頻度が50%と高く、副腎皮質ステロイド投与歴やアルコール多飲歴などが壊死の発生に関わっていると言われています。
男女比は5:4で男性が少し高いです。発症年齢は男性では30~50歳代に多く、女性ではステロイド投与(膠原病などの治療)の多い30歳代みられます。

●症状
股関節痛が多く時に太ももや膝に痛みがあり坐骨神経痛に似た症状もでます。初期の痛みは安静により2~3週で消えることがありますが再び痛みが強くなった時は壊死部分の圧潰(骨頭が潰れること)が進行しています。
症状の進行に伴って初期では足を外に開く、内に捻る動作が動かしづらくなり悪化すると動かせる範囲が狭くなってきます。

●治療
壊死の状態をみて手術を行うか手術をしない保存療法になります。
保存療法では壊死部分に荷重が掛からないように杖の使用や重い物を持たないなど日常生活での制限があります。予後が良い方であれば壊死部分が2,3年かけて修復することもあります。
手術では壊死部分に荷重がかからないように骨の一部分を切り取る術式や壊死の状態が重く骨頭が潰れている場合は人工骨頭に変える手術など様々な方法があります。

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