股関節の病気

008:先天性股関節脱臼

 

出生後間もない赤ちゃんの大腿骨頭が脱臼している状態です。脱臼の種類が3つにわけられ骨盤から大腿骨頭が完全に外れている完全脱臼・完全に外れていないが外れかかっている状態の亜脱臼・大腿骨頭を包む骨盤の発育が悪い臼蓋形成不全に分けられます。発症は女の子に多く遺伝する病気ではないが家系に股関節が悪いことがあります。
この股関節脱臼は奇形性の脱臼を除けば出生直後は股関節が不安定な状態で完全に脱臼していることはほとんどありません。その為出生後の環境が脱臼に大きく関わっているとされています。

●原因
出生後の足の位置が脱臼に関わってきます。
生まれたばかりの赤ちゃんは足を曲げる筋肉が強いため股関節と足がM字型の状態になります。しかし抱っこやオムツの仕方が足を伸ばしたままの状態にしていると脱臼しやすくなります。そのため足を自然なM字の状態にして抱っこも赤ちゃんを正面から抱き股関節が開いて曲がった形にしてあげることが大切です。また逆子で生まれた赤ちゃんも胎内で足が伸ばされた状態で固定されるため脱臼の原因になります。

●症状
次の症状が脱臼を疑うサインになります。

新生児 完全脱臼していることは少なく症状がわかりにくい状態です。
乳児期(3~6ヶ月)
    左右の足の開く度合いの違い、足の長さの違い、足を広げた時のお尻や太もものシワの非対称
    オムツ交換時になどに股関節から音がなる、足の動きが悪い
幼児期(1歳前後)
    足を引きずって歩く、両足脱臼している場合はお尻を突き出しながらの歩行

以上の項目が当てはまった場合は先天性股関節脱臼を疑い病院で検査を受けることを勧めます。

●治療
生後3~4ヶ月までに脱臼がわかった場合、抱っこやオムツなど日常生活に注意し装具を使うことで股関節を正しい位置で保持して正常に形成できると高い確率で治ると言われています。
次に装具を使っての治療で治らない場合は病院に入院して足を牽引する治療を行います。牽引は段階ごとに時間をかけながら引っ張ることで正しい位置に戻す方法です。入院しての治療になりますが手術を行う必要がなく関節が変形しにくいメリットがあります。しかし脱臼の発見が遅かったり牽引治療でも効果がないときは手術によって臼蓋に大腿骨頭をおさめます。

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